昨日、レコーディング後に太志師匠から「一杯どう?」と誘われた。
師匠に誘われて、断るという選択肢はない。
店に入るやいなや、きさくに店主に声をかける師匠。
どうやらなじみの店のようだ。
師匠のお勧めを注文。
しばらくすると、全ての無駄を極限まで削ぎ落とした極上のそれが師匠とオレの前に置かれる。
普段は写真を必ず撮る師匠だが、携帯充電切れのため、オレが代わりに撮影するも、ピンボケ・・・
至極の一杯。
途中、食べ終わる時間を逆算して師匠が店主に声をかける。
「おにぎり2つもらえるかな」
ちょうど麺を食べ終わるころに、おにぎり登場。
撮影するも、またもピンボケ・・・
その見事な焼きおにぎりを、そのまま食らいつくオレ。
香ばしさが口の中いっぱいに広がる。
そのままでも十分おいしいのだが、「これはな、こうやって食べるんだよ」とおにぎりをスープに入れる師匠。
言われたとおり、おにぎりをスープに浸し、かるくほぐしてから、一口。
・・・
至極の一杯。
そのどこまでも純粋かつ深みのある味わいに、ただただひれ伏すオレ。
そんなお店にさらっと連れて行ってくれた師匠。
師匠の大きさをあらためて痛感した。
この道はあまりに険しい。
まだ師匠の背中ははるか彼方でいっこうに見えない。
それでもオレは、この山を降りることは出来ないだろう。
そういう道を選んだんだよ、お前は。
師匠はオレにそれを思い出させてくれたのだ。
ありがとう、師匠。